永久排便システムが構築できる?汲み取らなくていい汲み取りトイレ

雑誌ソトコトを読んでいると、気になるコーナーがありました。

「発酵文化人類学」

その2016年1月号のテーマは
〈水に流すにはまだ早い!?トイレで観察する発行学。〉

菌の力を使って排泄物を消すという画期的な方法です。

なんと、発酵デザイナー(ってなに?)である著者(小倉ヒラク)はこの方法を使って引越しからの8ヶ月間、一度も汲み取りをしていないとのこと。
通常の汲み取り間隔は1~2か月に一度ということなので、まさに排泄物密室失踪事件!

とりあえず自分用にメモを残しておきます。

発酵トイレ

この様なタイプのトイレは発酵トイレという。
そのタイプは大きく2つに分かれる。
1、肥料に変えるタイプ・こっちはよく聞く気がします。畑を持っていれば役立つタイプ。
2、消すタイプ・この著者がやっているのはこっち。

汲み取り式トイレの家に引っ越しをした著者は、リサーチの結果「えひめAI」の堆肥化促進の仕組みを応用して、器具や電気を使わずに発酵の力だけで便槽内を発酵場としている。

排泄物消滅の方法

酵母(イースト)と乳酸菌(ヨーグルト)を2~3日に一回トイレに入れる。
そこにおがくずをパラパラかける。
加えて、1~2週間に一度くらいオスと納豆を少量足す。
⇒臭いもうんちも消える

実際には、投入の2~3日後に臭いが消えた・・・代わりに虫が大量発生。(初夏)
お酢を追加して様子を見ながら酵母とヨーグルトを追加⇒夏の終わりには虫も臭いも消え始める。(暑さが去ったせいか菌の生態系が安定したのかは不明)
秋も深まったころには、仕込み中のビールのごとく、白い泡がモコモコと発酵していた⇒成功(うんちの量が一定量より増えなくなってきている)

発酵トイレの原理

・酵母は、酵素のある状態で発酵すると、アルコールを造らずに有機物(主に糖質)を水と二酸化炭素に分解⇒排泄物が消える
・おがくずは便槽内に空気の層をつくるために入れる
・ヨーグルトは酸のバリアを造って雑菌をブロックするするために入れる
・臭いがきつくなってきたら、お酢を入れてPH値を激しく酸性化⇒雑菌が逃げて臭いが消える
⇒それでも臭いが消えない/虫が発生する場合は、納豆を1~2粒入れる(最終兵器・多いと他の発酵菌を駆逐してしまう)

勉強になるなぁ

SOTOKOTO(ソトコト) 2016年1月号
えひめAI-1 家庭まるごとこれ1本 4L