ここには不動産屋というものがありません。
家を売買するという事が頻繁にあるわけではありませんし、
アパートは町に1件だけ。
物件売買は通常知り合いを介して行われているようですので、
基本的に外部からの自然な人口流入はありません。
高校もありませんので、高校入学とともに人口の減少が起こるようです。
放っておけば、住民が増えるという可能性は限りなくゼロに近いという、
典型的な日本の田舎地域の一例なのだと思います。
今回見学した物件は2件+2件(外観見学)。
正直なところ、ツアーを組む割の少なさに驚きました。
空き家はとても沢山あるみたいなんですけどね。
貸したり売ったりしたいという人がまだまだ少ないようです。
さて、一件目はツアーに組み込まれたものとは別に、
一泊目の宿のすぐ近くある、旧町営の温泉宿泊施設が空いているので何かに使えない?
と言われたので見に行ってみました。
温泉施設は再度使おうとすると莫大な費用が掛かる状態とのことで、
無駄にある部屋を使って何かできないかということでした(すでに挑戦して挫折した前人有)。
いくつかアイデアは浮かびましたが、採算性については要検討。
ツアー一件目は普通の町中の家。
この建物は恐らく昭和中期頃の一般的な家ですが、
この時代の一般人向けの家って、
なぜか日本全国同じようなセンス(装飾や備品・色)で出来ていて、
地域性というものがほとんど感じられません。
もちろん、雪が降る地域なので窓の庇がないなどの違いはありますが、
断熱のレベルも東京のそれと同じようなものですし、
個人的には、数多く見てきた興味の沸かないタイプの家です。
一般的には、普通の家の方が安心感があっていいんでしょうけど。
因みに、家賃は¥35,000だそうです。
予想の〇倍以上でした(笑)
一件目の見学も終わり、二件目へ。
その物件のすぐ近くにはこんな廃屋が。
写真ではちょっと分かりにくいですが、
屋根の中心部が完全に陥没して崩壊してしまっています。
こうなる前に、良い人に無償でも譲渡してバトンタッチできていればと残念に思います。
二件目はこれです。
かやぶき屋根をカバーしたタイプの、このタイプとしては結構小さなサイズの古民家です。
中は廃屋同然ですが、ちょっと面白そうな素材。
水は沢水です。
室内には、元馬小屋だった部分も
現状汲み取り便所
一番大きな部屋
全体的に床はべこべこです。
この辺の梁には可能性を感じます。
白神山地の清らかな水。
もし、背後にある家(夏場だけ人が住んでいるらしい)がなくてポツンと建つ家であれば、
かなり心惹かれたであろう物件でした。
因みに、詳細状況や価格は不明です。
実際に欲しい!と声をあげてから交渉が始まるのが田舎のやり方ですね。
再生して住みたい人が出てきてもおかしくはない物件だと思います。
気になる方はチャレンジしてみてはいかがでしょう?
夕食は地元の方との食事会。
美味しい地元の料理もいただきました。
食が豊かなのは本当に良いですね。
実際、いろいろな貰い物で食費はあまりかからないようです。
水と食と温泉。最強の三点セットだと思います。
この日も温泉に入って就寝。
昨日よりは眠ることが出来ました。