海を見てきた


何かあると、いや何もなくても、
ときどき、海を見に行きます。

ほとんど人の行かない静かな磯と浜の混じったような海岸で、
昼過ぎから日没の直前まで波を見たり空を見たり、波音や風音や鳥の鳴き声を聞いたりして、
ただただ過ごす時間が、心を穏やかにしたり、より深い悲しみに引きずり込まれたりします。

何もせずに海を見ていると怪しい人に見えるからか、
(何回か前に海を見ていたら、密猟者に海上保安庁の人間かと執拗に疑われて、監視役の人~その密猟者はたぶん夫婦で、奥さんが椅子に座ってくつろいでいる風に周りを警戒していた~ずっと監視されていた。いろいろ話しかけられてとても困ったが、結局疑いは晴れなかったらしく、その密猟者は収穫の水揚げを断念して帰宅した。カメラを持って5~6時間もずっと海を見ていればそれは怪しいだろう。)
昔は釣りを趣味にしていたけれど、釣果はあんまり気にならなかったし、
いたずらに釣られる魚もかわいそうな気がして、今は釣り無しで海に行いきます。
たまに釣りたくなるけれど。

ちょうど、衝突事故のあった米イージス駆逐艦が遠くを航行していたりして、
行き交う船も眺めているとあっという間に夕暮れ。

本当は日没後の余韻まで、何とも言えない空のグラデーションの変化を見ていたいけれど、
その後に訪れる暗闇の恐怖はそれはそれは凄くて、帰り道が見えなくなる前に帰路につきます。

こんな土地が欲しい。
まぁそんな物件が現実的には、ほとんど存在しなことは分かっているけれど。

また海を見に来よう。